【何故こころは時間を創ったのか?】第二章の4

【何故こころは時間を創ったのか?】

第二章

ネアンデルタール人からの手紙』
その④

この手紙を読み進めてもらう前に少し

君たち(ホモ・サピエンス)に分かっ

ておいて欲しいことがある・・・

それは、君たちと私たち(ネアンデル

タール)には、区別なんて無かったっ

てことだ

背が高いとか、ひたいが出っ張ってい

るとかの違いはあったが、結果的に今、

種をつないでいる君たちをホモ・サピ

エンスと呼び、居なくなった私たちを

ネアンデルタールと君たちが名づけて

いるに過ぎない・・・

それは、私たちのDNAが2%も維持

され続けていることからも分かるだろ

うが・・・


君たちは、不思議な種だ

あるとき、大量に死に始めたのだ

何もせず、食べることもせず・・・

まるで生きることを「無意味」だとで

も思ったかのように・・・

生まれて
14年ほどたつと、ただ死んでいった

のだ。


その中で、また不思議な一団が現れた

これは少し・・・私たちネアンデルタ

ールからは言いにくい品の無いことな

のだが、


君たちのある一団は毎日交尾し始めた

のだ


そしてその一団だけは、死ななかった

もちろん、私たちネアンデルタール

子孫を残すために必要な時期に交尾し

たのだが、君たちは「自分が生きるた

め」に交尾をし始めたようだった

そして、そういう一団だけが今も生き

延びている訳だ


種を残すための交尾をつつましくして

きた私たちネアンデルタールではなく、

自らが死なない為に四六時中交尾をし

つづけた君たちが今も生きながらえて

いる・・・



つまりこういうことらしい・・・

肥大し過ぎた脳はどうも「死にたがる」

らしいのだ

それをとどめることができるのはあく

ことのない交尾と時間というマジック

・・・つまり・・・

「明日がある」という「言葉」f:id:namacokuchibiru:20140924071924j:plain